SSは私とも切っても切り離せない関係にある。文章表現と漫画やゲームなどのカルチャーを私と結びつける、ほぼ唯一の活動だからだ。
私は物心ついた頃からゲームというものに愛着を持ってきた。同時に、キャラクターが登場するものにはたくさん触れてきた。そして幼少期から言語表現に親しんできたから、私がその表現者の側に立つことはなんら不自然もない、当然の成り行きだった。
SS執筆活動は、それをSSと知らない頃から営んでいるのでだいぶ長い歴史を自分の中で持っている。
一番古い記憶では、ごっこ遊びのシナリオがそれに当たる。当時は極限に友人がいなかったから、ひとり遊びである。その一人遊びに物語を持たせて、アニメのオマージュやゲームのシナリオなどを真似っこして、それで遊んでいたのであった。
本格的に文章を書き始めたのは小学校高学年だった気がする。その頃我が家にパソコンが初めてやってきて、それで文章を打つのがとても大好きだった記憶がある。
ブログも開設しないで、メモ帳にひたすら文章を打ち込む日々。それがやがてインターネットにつながると、名もなき掲示板でピクミンやポケモンの二次創作を書き綴る日々に変わっていった。
ピクミンSSは今ではもう掘り起こせない深層に葬られてしまったが、オリマーが新種のピクミンに出会う物語だった気がする。
時は経て、今度はなりきりにも手を出していた。過去記事にもあるとおり、私はなりきりもやっていたのである。同じ頃からポケモンなりきりに手を出して、なりきりに勤しんだ。中学に上がる頃にもそれは継続していた。
なりきりの話ではないので話を戻すと、SS執筆活動は高校の頃にも継続していた。その頃私たちは吹奏楽部と放送委員会に所属していたが、その活動の傍ら、勉強もしつつガラケーやパソコンでぽちぽちカタカタSSを書いていた。
中学3年から一浪にかけては、ニュー速VIPでいわゆる「台本型」のSSが隆盛を誇っていた。私はそれを読みながら、たまに投稿されるポケモンSSやけいおんSSを目を輝かせて読んでいた。私はポケモンが好きなので、それはハマりにハマってしまった。
ポケモンのSSが投稿されなくなると、今度は2011年、まどか☆マギカにハマるようになった。こちらの作品ではなりきりには一般として絡む立場だったが、SSはたくさん書いていた。当時のガラケーで我ながらよくもまぁと思うほどの執筆速度だったと思う。まどかが死なないおりこマギカ軸、など、おりマギに軸を移したものが多かった。それはとりもなおさず、私はおりマギが大好きだからである。
まどマギが一時期落ち着くと、今度流行ったのはデレマス(モバマス)であった。iPad Proを買った2015年の夏頃に、デレステをダウンロードしたのである。そこでアイドルの魅力にゾッコンになって、今まで続くデレマスSS書きを続けるようになった。初投稿は2016年だったと思う。一番書いてたのは2017年だったが、今でも公開非公開を含め、いろいろ書いている。
SS界隈と絡むようになったのは、デレマスSSを書くようになってからだったような気がする。私のTwitterアカウント開設は2011年だったが、そのアカウントは炎上により凍結してしまい、残存するアカウントは2013年が最古のものである。
それは置いておいて、SS界隈と絡むようになって、戸惑うことが多かった。今まで個人戦で挑んできたものが多かった私のSSが、生の声を通して批評されるようになった。言葉は優しいが、自分の書いたものを評価されることが生まれたのは、私のSS人生に大きく影響を及ぼした。SSは一人で書くものだと思っていたからである。明確に「他者」の目線が入るようになった私のSSは、今までよりも人の目を気にするようになった。
私のデレマスSS初期は人目を気にしない放埒なものが多かったが、コミュニティに属すると、不器用な私なりに、人目を気にするようになってしまった。これが今思うと良くなかったと思っている。人目を気にするあまりに、奇を衒い過ぎてしまったり、無難にしすぎてしまったり、自分をアピールしすぎてしまったり。文章は人に読ませるもの、という意識の薄かった私は「SSは人と交流する手段だ」と勘違いしてしまった。自己主張、自己表現、自分の思想表現に驀進してしまった私のSSは、まとめサイトでもNIPの雑談スレでも、芳しい評価を得られなかった。
この後にけもフレSSの時代が来るのだが、それはNIPやVIPではあまり活躍しなかったように思う。カクヨムやハーメルンなどに集中しているきらいがある。ピクシブも舞台だったかもしれない。
時は進んで、2019年。Twitterで限定公開の形をとりながら、Evernoteで細々と書くようになった。VIP生まれVIP育ちなので、あの手の掲示板に書き込むのが一番楽しかったのだが、評価の下がるのに耐えられなかった私は、少ない知り合いだけにSSを公開するようになっていった。これもタコツボ化を生んで、私の文章はさらに歪んでいくことになった。彼らが悪いのではなく、私が取る選択肢がことごとくまずっているだけの話である。
そして迎えた2022年。今年の方針としては、pixivでも公開しながら、NIPで引き続きSSを書けたらいいなと思っている。
英語でのファンフィクションも挑戦したい。どのような会話が自然かを研究しながら、英語を使って表現していきたい。
そう願って、今年の最初の抱負としたい。
以上。